減算・リスク

ヒヤリハット報告・集計パック

発生日時・場所・状況・要因・再発防止策を記録し、傾向と未完了対策を数式で集計できる参考様式です。

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この書類に決まった様式はありません

国の定型のヒヤリハット報告様式は無く、事業所で安全計画と事故報告基準に接続できる記録様式を用意する必要がある。

収録内容

  • ・ヒヤリハット報告様式
  • ・事故レーン・外部報告要否の確認欄
  • ・要因分析と再発防止策・効果確認
  • ・事案集計シート(数式入り)
  • ・プレースホルダ固定の記入例
  • ・安全計画・事故対応の条文番号とQ&A

裏づけ

  • https://laws.e-gov.go.jp/law/424M60000100015
  • https://www.cfa.go.jp/assets/contents/node/basic_page/field_ref_resources/7692b729-5944-45ee-bbd8-f0283126b7db/25b66fba/20241101_policies_shougaijishien_shisaku_14.pdf

制度の解説

1. 単位数・報酬

ヒヤリハットの記録そのものに、児発・放デイ固有の単位数や独立した加算・減算はありません。

項目児童発達支援放課後等デイサービス
単位数該当なし該当なし
制度上の位置づけ安全計画と事故発生時の対応に関する運営基準第71条で児発の関係規定を準用

この様式は請求判定を行うものではなく、安全管理の記録と改善の証跡を残すためのものです。

2. 制度要件(条文番号付き)

2-1. 安全計画と改善の循環

指定通所支援基準(平成24年厚生労働省令第15号)第40条の2第1項は、事業所ごとの安全計画と、それに従った必要な措置を求めています。同条第2項は職員への周知と定期的な研修・訓練、第3項は保護者への取組の周知、第4項は定期的な見直しを定めています。放デイは第71条により第40条の2を準用します。

ヒヤリハットは「記録して終わり」ではなく、事実収集 → 要因分析 → 再発防止策 → 担当・期限 → 効果確認 → 必要な安全計画・マニュアルの見直しまでつなげます。

2-2. 事故レーンと分ける

第52条第1項は、支援の提供により事故が発生した場合、速やかに都道府県、市町村、家族等へ連絡し、必要な措置を講じることを求めています。第2項は事故状況と採った処置の記録、第3項は賠償すべき事故の速やかな損害賠償を定めています。放デイは第71条で第52条を準用します。

レーン考え方対応
事故支援提供により実害等が発生こどもの安全確保・必要な措置を最優先に、第52条と指定権者の報告基準に従う
ヒヤリハット実害に至る前に危険へ気づいた事案等危険の除去、事実収集、分析、共有、再発防止を行う

「ヒヤリハット」と呼んだだけで、事故や外部報告の対象外にはなりません。 実際の被害・状況と指定権者の報告基準を確認し、事故に当たる、または判断に迷う場合は、事故対応を止めずに管理者・指定権者へ確認してください。

3. Excel様式の使い方

3-1. 01_報告様式

1事案を1枚で記録します。発生日時、場所、直前から直後までの状況を、評価語と分けて記入します。また、人的要因だけでなく、設備・環境、手順・ルール、体制・配置、情報共有、個別ニーズの視点で要因を分けます。

事故レーンの確認欄は「未確認」のまま放置しません。Excelの自動メモは作業漏れの注意喚起であり、事故該当性や外部報告要否を法的に自動判定するものではありません。

3-2. 02_集計

報告済みの事案を1行ずつ転記します。発生月は発生日から数式で表示し、事案数、事故レーンへの切替件数、確認中、未完了を自動集計します。件数の多さだけでなく、発生場面・要因分類・未完了対策を定期的に確認します。

4. 記入例

03_記入例に、マットの端につまずきかけたが職員が支え、負傷に至らなかった架空事例を入れています。固有名詞は次のプレースホルダに限定しています。

  • ・法人: 「〇〇株式会社」
  • ・事業所: 「児童発達支援・放課後等デイサービス 〇〇」
  • ・人物: 「職員A」「児童A」「管理者A」

記入例では、即時対応としてマットを使用停止し、再発防止策に「完了条件」と「効果確認日」を置いています。人を原因にして終わらせず、設備と点検手順の両方を改善する記載例です。

5. Q&Aと運営指導で確認されやすい点

Q1. けががなければ、必ずヒヤリハットですか。

いいえ。実際の状況と指定権者の事故報告基準で確認します。外見上の負傷がなくても、受診、誤薬、行方不明、重大な過程等が報告対象となる可能性があります。判断に迷うときは事故対応を止めずに確認します。

Q2. 報告者を評価したり処分したりするための様式ですか。

いいえ。事実と仕組みの要因を集め、事故の未然防止に使う様式です。ただし、虐待の疑い、法令違反、重大な安全問題は、ヒヤリハット集計だけで完結させず、別の必要な対応へつなぎます。

Q3. 全件を外部報告しますか。

外部報告要否は、事案の実態と指定権者の現行基準で確認します。この参考様式は全国一律の「報告不要」判定を行いません。

確認されやすい不備例

  • ・発生日時・場所・直前直後の時系列が曖昧
  • ・「不注意」の一語で、設備、手順、体制、情報共有の要因を検討していない
  • ・応急措置、対策の担当、期限、完了日、効果確認がない
  • ・ヒヤリハットとして受け付けたことだけを根拠に、事故レーンや外部報告要否を確認していない
  • ・集計しても安全計画、マニュアル、研修・訓練へ反映していない

6. 集計・最終確認・改定履歴

02_集計の自動集計は、入力済みの受付Noを分母とします。未完了件数は、受付Noがあり、対策完了日が空欄の行を数えます。事案数の多少だけで適否を判定せず、個別事案の重大性と未完了対策を確認してください。

参照した一次情報

  • ・e-Gov法令検索「児童福祉法に基づく指定通所支援の事業等の人員、設備及び運営に関する基準」(平成24年厚生労働省令第15号)第40条の2、第52条、第71条

https://laws.e-gov.go.jp/law/424M60000100015

  • ・こども家庭庁「障害児支援における安全管理について」(こ支障第169号、令和6年7月4日)

https://www.cfa.go.jp/assets/contents/node/basic_page/field_ref_resources/7692b729-5944-45ee-bbd8-f0283126b7db/25b66fba/20241101_policies_shougaijishien_shisaku_14.pdf

改定履歴

版日付内容
1.02026-08-15初版。報告様式、集計、記入例を作成

最終確認日: 2026-08-15