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児発・放デイのICT導入補助金 自治体制度の探し方 — 名称・窓口・時期の調べ方

都道府県が実施するICT導入補助は、事業名も窓口も自治体ごとに違い、障害児通所支援が対象外の制度もあります。制度の国側の出どころ、検索に使う正確な事業名、窓口の見つけ方、募集時期の傾向を、実際の自治体の公式ページを例に整理しました。

公開: 2026-09-02更新: 2026-09-02制度基準日: 2026-09-02読了 約8分

「うちの県にICT導入の補助はあるのか」を調べようとすると、まず名前が分かりません。国の予算の名前と、都道府県が付ける事業名が違い、さらに児童向けと成人向けで別の枠になっているためです。この記事は、その探し方の手順をまとめたものです。個別の自治体の募集情報を並べるのではなく、どの県の人でも自分で辿り着けるようにすることを目的にしています。

制度の内容と募集時期は自治体ごと・年度ごとに変わります。本記事の自治体の例は2026年9月2日時点で確認した内容で、読み方の見本として挙げているものです。申請の可否は必ず所在地の窓口へご確認ください。

なぜ見つけにくいのか

理由は2つあります。1つは、国庫の枠が児童向けと成人向けの2系統に分かれていること。もう1つは、その国庫を使って窓口を開く都道府県が、それぞれ違う事業名を付けていることです。「ICT導入 補助金 (県名)」で検索しても、介護保険向けの制度や、企業向けのDX補助が先に出てきて、障害児通所支援の枠に辿り着けません。

国側の出どころを知る

障害児 (児発・放デイ) = こども家庭庁「地域障害児支援体制充実のためのICT化推進事業」

こども家庭庁の令和8年度予算の概要 (障害児支援関係) に、ICTを活用した業務負担軽減・発達支援の推進として位置づけられています。これを受けて、都道府県が「障害児支援分野のICT導入支援事業」などの名称で補助の窓口を設置します。児発・放デイが探すべきなのは、まずこの系統です。

成人の障害福祉 = 「障害福祉分野の介護テクノロジー導入支援事業」

厚生労働省側の枠で、旧ICT導入支援にあたります。ICT導入の区分は上限100万円・補助率3/4が標準的な形です。ただしこちらは障害福祉サービス事業者向けで、障がい児通所支援を明示的に対象外にしている自治体があります (例: 大阪市)。名前が似ているため、この枠の案内を見て「うちも対象だ」と早合点しやすいところです。

同じ都道府県のなかに、児童向けと成人向けの両方の事業が並んでいることがあります。案内の冒頭にある「対象事業者」「対象サービス」の欄で、障害児通所支援 (児童発達支援・放課後等デイサービス) が含まれているかを最初に確認してください。

検索に使う言葉

曖昧な言葉で検索すると介護保険や企業向けの制度に流れます。事業名に使われる語をそのまま入れるのが近道です。

  • 「障害児支援分野 ICT導入支援事業 (都道府県名)」— 児童向けの枠に最も当たりやすい組み合わせ。
  • 「障がい児 ICT 導入 補助 (都道府県名)」— 表記が「障がい」の自治体があるため、両方の表記で試します。
  • 「介護テクノロジー導入支援事業 障害 (都道府県名)」— 成人向けの枠。児童が対象に含まれるかを確認する目的で見ます。
  • 「登降園管理システム 補助 (都道府県名・市区町村名)」— 送迎・登降園まわりの別枠 (後述)。
  • 検索先を公式に絞る: 「site:pref.〇〇.lg.jp ICT導入支援」「site:city.〇〇.lg.jp 障害児 ICT」。
  • 都道府県のサイト内検索で「ICT」「テクノロジー」「デジタル」の3語をそれぞれ試すと、名称の揺れを拾えます。

実際の自治体の例で読み方を確認する

以下は2026年9月2日時点で確認した内容です。金額や受付状況をそのまま自分の県に当てはめることはできませんが、「案内のどこを読むか」の見本になります。

自治体事業名児発・放デイ補助率・上限確認できた点
大阪府障がい児支援分野のICT導入支援事業対象3/4・基準額100万円/施設クラウド利用料も事業実施年度分 (導入月〜令和8年3月分) が対象。令和8年度分は受付終了
札幌市障害福祉分野の介護テクノロジー導入支援事業 (ICT導入支援)案内に明示なし (障害福祉サービス事業者向け)3/4・上限100万円/事業所記録から請求まで一気通貫のソフトが対象。保守経費等も対象。令和8年度分は受付終了
大阪市障がい福祉分野の介護テクノロジー導入支援事業対象外 (障がい児通所支援を除外)パッケージ型 上限1,000万円・3/4事前協議が必要。内示前の購入契約・設置は対象外と明記
愛知県障害者施設介護テクノロジー導入支援事業費補助金障害者児施設・事業所 (個別確認が必要)上限1,000万円 (システム構築費・器具備品費)令和8年度は事前協議なしで交付申請 (Jグランツ)

自治体により年度ごとに実施状況が異なります。大阪府は令和8年度に実施して受付を終えており、東京都については令和8年度に児発・放デイが使える単独のICT導入補助を確認できていません。東京都福祉保健財団の「デジタル機器導入促進支援事業」は介護保険サービス事業所を対象としており、名称からICT補助に見えても対象サービスが違う、という典型例です。

案内を読むときの順番は、①対象サービス種別 →②対象経費 (クラウド利用料が入るか) →③事前協議・内示の要否 →④締切、の4つです。①で外れていれば、あとは読まなくて済みます。

送迎・登降園なら別の枠があります

こども家庭庁の令和8年度予算に、障害児通所支援事業所を対象とする「障害児安全安心対策事業」があります。ICTを活用したこどもの見守り支援と、登降園管理システム支援事業の2つで構成されています。

  • 補助基準額: 20万円/事業所 (登降園管理システムは端末購入を伴う場合70万円)。
  • 負担割合: 国3/5・都道府県等1/5・事業者1/5 (事業者負担は1/5)。
  • 実施主体: 都道府県・指定都市・中核市。市区町村を経由する場合があります。
  • 対象となるシステムの定義は各自治体の実施要綱によります。送迎・登降園の記録が趣旨に合致するかを窓口で確認してください。

ICT導入支援の枠が今年度終わっていても、この枠が別に動いていることがあります。担当課が違う場合もあるので、両方を聞くのが確実です。

募集時期の傾向と、次年度に間に合わせる準備

確認できた自治体では、春から初夏にかけて短期間で受け付けていました。要綱の公表から締切までが短く、そこから見積りを取り始めると間に合わないことがあります。次年度に狙うなら、要綱が出る前に手元を整えておく必要があります。

  • 前年度の要綱をダウンロードして、対象経費・提出書類・様式を先に読んでおく。
  • 導入したいものの見積りを取っておく (契約はしない)。
  • 事業所の現状の業務時間・課題を書き出し、導入計画の骨子を作っておく。
  • 担当課に「次年度の募集予定はいつごろ公表されるか」を聞き、公表のタイミングを押さえる。
  • 事前協議が必要な自治体では、協議の受付時期が本申請より前にあることを確認しておく。

窓口に確認するときの質問リスト

電話でそのまま読める形にしています。担当課に繋がったら、事業所名・サービス種別 (児童発達支援/放課後等デイサービス) を先に伝えてください。

  • ① この事業の対象サービス種別に、児童発達支援・放課後等デイサービスは含まれますか。
  • ② 対象経費に、クラウド型のソフトの利用料は含まれますか。含まれる場合、何か月分までですか。
  • ③ 端末 (タブレット等) の購入費は対象になりますか。
  • ④ 事前協議は必要ですか。必要な場合、受付の時期はいつですか。
  • ⑤ 交付決定 (または内示) の前に契約・発注してしまうと対象外になりますか。
  • ⑥ 今年度の受付は終了していますか。次年度の募集はいつごろ公表されますか。
  • ⑦ 申請の窓口は都道府県ですか、市区町村ですか。
予算資料全国

令和8年度予算の概要 (障害児支援関係)

こども家庭庁・令和8年度・2026-09-02確認

地域障害児支援体制充実のためのICT化推進事業と、障害児安全安心対策事業 (登降園管理システム支援事業) の補助基準額・負担割合・実施主体を確認します。

制度案内全国

障害福祉分野の介護テクノロジー導入支援事業

厚生労働省・2026-09-02確認

成人の障害福祉向けの国庫の枠を確認します。児童系と枠が分かれていることの確認に使います。

自治体の事業案内指定権者ごと

障がい児支援分野のICT導入支援事業

大阪府・2026-09-02確認

児発・放デイを対象とする都道府県の実例として、補助率・基準額・クラウド利用料の対象範囲・受付状況を確認します。

自治体の事業案内指定権者ごと

障害福祉分野の介護テクノロジー導入支援事業 (ICT導入支援)

札幌市・2026-09-02確認

政令市が独自に窓口を持つ例として、補助率・上限・対象経費・受付期間を確認します。

自治体の事業案内指定権者ごと

障がい福祉分野の介護テクノロジー導入支援事業 (事前協議)

大阪市・2026-09-02確認

障がい児通所支援が対象から除かれている例と、内示前の購入契約・設置が対象外である旨を確認します。

自治体の事業案内指定権者ごと

障害者施設介護テクノロジー導入支援事業費補助金

愛知県・2026-09-02確認

事前協議の要否が年度で変わる例と、電子申請 (Jグランツ) を使う例を確認します。

自治体の事業案内指定権者ごと

デジタル機器導入促進支援事業

東京都福祉保健財団・2026-09-02確認

名称からはICT補助に見えるが対象サービスが限定されている例として、対象事業所の範囲を確認します。

よくある質問

東京都に児発・放デイ向けのICT補助はありますか

2026年9月2日時点では、令和8年度に児発・放デイが単独で使えるICT導入補助を確認できていません。東京都福祉保健財団の「デジタル機器導入促進支援事業」は介護保険サービス事業所が対象、「障害者支援施設デジタル技術等活用支援モデル事業」は入所施設向け、「障害福祉サービス等DX推進人材育成支援事業」は研修・手当への補助でツールの購入費ではありません。制度の実施状況は自治体・年度によって変わるため、都の障害児支援の担当課に直接ご確認ください。

今年度の募集が終わっていたらどうしますか

次年度の募集に向けて準備しておくのが基本です。前年度の要綱で対象経費と様式を確認し、見積りと導入計画を用意しておけば、短い受付期間にも間に合います。あわせて、登降園管理システムの枠 (障害児安全安心対策事業) や、賃上げとセットで使う業務改善助成金など、締切の時期が違う制度も確認してください。

市区町村と都道府県のどちらに聞けばよいですか

事業によって違います。障害児支援分野のICT導入支援は都道府県が窓口になることが多く、指定都市・中核市は独自に窓口を持ちます。障害児安全安心対策事業は都道府県・指定都市・中核市が実施主体で、市区町村を経由する場合があります。まず都道府県の障害児支援の担当課に電話し、「うちの市はどちらに出すのか」を確認するのが早いです。

自治体の窓口へ確認するときの質問リストと、4系統の早見表をまとめたPDF (全14ページ) をお配りしています。印刷して電話のときにお使いいただけます。

資料をダウンロード

他の制度と並べて確認したい場合は、令和8年度の一覧記事をご覧ください。

令和8年度の補助金・助成金一覧を読む

各制度の公式ページへのリンク集と、最新の確認日はこちらにまとめています。

補助金・助成金のまとめを見る

参考・引用

  • •こども家庭庁「令和8年度予算の概要 (障害児支援関係)」
  • •厚生労働省「障害福祉分野の介護テクノロジー導入支援事業」
  • •大阪府「障がい児支援分野のICT導入支援事業」
  • •札幌市・大阪市・愛知県の各事業案内
  • •東京都福祉保健財団「デジタル機器導入促進支援事業」

※ 本記事は2026-09-02時点の確認内容です。制度・自治体の運用は変更される可能性があります。

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