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運営実務2026-02-126分

利用契約書・重要事項説明書のテンプレートと解説

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障害児通所支援事業所が利用者と契約を結ぶ際には、利用契約書と重要事項説明書の2つの書類が必要です。これらは法定書類であり、記載項目に不備があると実地指導で指摘を受けるだけでなく、保護者とのトラブルの原因にもなります。本記事では、それぞれの書類に記載すべき法定項目と、トラブル防止のために追加すべき条項を詳しく解説します。

利用契約書と重要事項説明書の違い

利用契約書と重要事項説明書は別々の書類ですが、セットで交付する必要があります。

書類目的法的根拠
利用契約書事業所と利用者(保護者)の間でサービス提供の合意を書面化児童福祉法第21条の5の7
重要事項説明書サービスの内容・費用等の重要事項を利用者に事前説明障害児通所支援の運営基準

重要事項説明書の内容を説明し、利用者が理解・同意したうえで利用契約を締結するという流れになります。重要事項説明書への同意と利用契約の締結は、必ずサービス提供開始前に行ってください。

重要事項説明書の法定記載項目

運営基準に基づき、重要事項説明書には以下の項目を漏れなく記載する必要があります。

  • 事業所の概要:名称、所在地、電話番号、管理者氏名、事業所番号
  • 運営方針:事業の目的、運営理念
  • サービスの内容:提供するサービスの種類と具体的な内容
  • 営業日・営業時間:休業日、サービス提供時間
  • 定員:利用定員数
  • 職員の配置:職種、員数、勤務形態
  • 利用料金:利用者負担額、その他の費用(おやつ代、教材費等)
  • 通常の事業の実施地域:送迎対象エリア等
  • 苦情処理の体制:苦情受付担当者、苦情解決責任者、第三者委員
  • 虐待防止に関する事項:虐待防止責任者、通報先
  • 緊急時の対応:事故発生時の対応、協力医療機関
  • 損害賠償:事業所の責任範囲と保険加入状況
  • 個人情報の取り扱い:利用目的、第三者提供の有無
  • 契約の終了:解約条件、契約解除の要件

利用契約書の記載項目

利用契約書には以下の項目を記載します。

  • 契約当事者(事業所名と利用者氏名・保護者氏名)
  • 契約の目的
  • サービス提供の開始日
  • 契約期間
  • サービスの内容(重要事項説明書で詳述)
  • 利用料金と支払い方法
  • 契約の変更・更新の手続き
  • 契約の終了条件(利用者からの解約、事業所からの解除)
  • 損害賠償
  • 守秘義務
  • 合意管轄
  • 締結日、署名・押印欄

トラブル防止のための追加条項

法定項目に加えて、以下の条項を盛り込むことで、よくあるトラブルを未然に防ぐことができます。

送迎に関する取り決め

送迎の有無、送迎場所(自宅前、学校正門など)、遅延時の対応、送迎時の引き渡しルール(インターホン確認、保護者の立ち合い等)を明記します。特に「保護者不在時の対応」はトラブルになりやすいため、「保護者またはあらかじめ届け出た代理人への引き渡しを原則とする」旨を記載しましょう。

キャンセル・欠席の取り扱い

欠席連絡の期限(前日の何時まで、当日の何時まで)、無断欠席が続いた場合の対応を明記します。欠席時対応加算を算定する場合は、欠席時の連絡対応についても触れておくと良いでしょう。

実費負担の詳細

おやつ代、教材費、行事費など、障害福祉サービスの給付費に含まれない実費負担の項目と金額を具体的に列記します。後から「聞いていない」と言われないよう、金額の目安を明示してください。

写真・動画の使用同意

活動中の写真や動画を事業所のWebサイト、SNS、広報資料に使用する場合は、あらかじめ保護者の同意を書面で得ておく必要があります。重要事項説明書または別紙の同意書として整備しましょう。

感染症時の対応

発熱・感染症の際の利用可否の基準、お迎え要請のルール、出席停止期間中の対応を明記します。インフルエンザやコロナウイルスの流行時に事業所としてどう対応するかの方針を示しておくことで、保護者との認識齟齬を防ぎます。

契約締結時の手順

契約は以下の手順で進めます。

  • 重要事項説明書を保護者に交付し、口頭で内容を説明する
  • 保護者からの質問に回答し、疑問点を解消する
  • 重要事項説明書の「同意欄」に署名・押印をもらう
  • 利用契約書を2部作成し、双方が署名・押印する
  • 各1部を保護者と事業所で保管する

説明は対面で行うことが基本です。十分な時間を確保し、保護者が理解できるよう丁寧に説明しましょう。契約関係書類は5年間の保存義務があります。

よくある質問(FAQ)

Q. 利用契約書と重要事項説明書は毎年更新が必要ですか?

法令上、毎年の更新義務はありませんが、報酬改定で利用料金が変わった場合や、サービス内容・営業時間等に変更があった場合は、変更内容を保護者に説明し、書面で同意を得る必要があります。実務的には、年度替わりのタイミングで変更点がないか確認し、変更がある場合は新しい重要事項説明書を交付して同意を取り直すのが安全です。

Q. 契約書のテンプレートはどこで入手できますか?

管轄の自治体(都道府県または政令市・中核市)のWebサイトで、契約書と重要事項説明書のひな形が公開されていることが多いです。また、全国社会福祉協議会が公表しているモデル契約書も参考になります。独自に作成する場合は、弁護士や行政書士にリーガルチェックを依頼することを推奨します。

Q. 電子契約(電子署名)は認められますか?

近年、電子署名法に基づく電子契約の活用が進んでいますが、障害児通所支援の分野ではまだ紙の契約書が一般的です。電子契約を導入する場合は、管轄自治体に事前確認のうえ、保護者が同意した記録が確実に残る仕組みを整えてください。高齢の祖父母が保護者代理として署名するケースもあるため、電子契約に不慣れな方への配慮も必要です。

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