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開業2026-03-027分

相談支援事業所の開設方法と収益モデル

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相談支援事業所は、障害のある方やそのご家族に対して、福祉サービスの利用計画の作成やサービス調整を行う事業所です。児童発達支援や放課後等デイサービスの利用には「障害児支援利用計画」が必要であり、相談支援事業所はその計画を作成する役割を担っています。本記事では、相談支援事業所の開設に必要な指定要件、開業コスト、そして収益モデルを詳しく解説します。

相談支援事業所の種類

相談支援事業所が行うサービスには主に以下の3種類があります。

種類対象主な業務
特定相談支援障害者(18歳以上)サービス等利用計画の作成、モニタリング
障害児相談支援障害児(18歳未満)障害児支援利用計画の作成、モニタリング
一般相談支援障害者地域移行支援、地域定着支援

児童発達支援や放デイと連携する場合は「障害児相談支援」の指定が必要です。多くの事業所では特定相談支援と障害児相談支援の両方の指定を取得しています。

指定要件

法人格

相談支援事業所の指定を受けるには法人格が必要です。株式会社、合同会社、一般社団法人、NPO法人のいずれでも申請可能です。

人員配置

職種人数要件
管理者1名常勤(他職種との兼務可)
相談支援専門員1名以上常勤(実務経験+相談支援従事者初任者研修修了)

相談支援専門員になるには、障害者の保健・医療・福祉・就労・教育の分野における実務経験3〜10年(経験する業務によって異なる)と、相談支援従事者初任者研修の修了が必要です。5年ごとに現任研修の受講も必要です。

設備基準

  • 事務室:相談支援専門員が事務作業を行うスペース
  • 相談室:プライバシーが確保された個室(パーティションによる区切りも可)
  • 受付スペース:来訪者の対応ができるスペース

設備基準は通所型の事業所に比べて簡素であり、小規模なオフィスでも開設できます。児童発達支援事業所や放デイとの併設も可能で、その場合は設備の共用が認められます。

開業コスト

相談支援事業所の開業コストは、通所型の事業所に比べて大幅に低く抑えることができます。

費目概算金額備考
法人設立費用10〜25万円既存法人で指定を受ける場合は不要
物件取得費30〜80万円小規模オフィスの敷金・礼金。併設の場合は不要
内装・設備費20〜50万円相談室の設置、デスク・PC等
人件費(開業前)50〜100万円相談支援専門員1名分の1〜2か月分
運転資金(3か月分)100〜200万円国保連請求の入金タイムラグに対応
合計210〜455万円併設の場合は150〜300万円程度

収支シミュレーション

相談支援事業所の報酬は、利用計画の作成やモニタリングの実施に応じて算定されます。主な報酬単位は以下のとおりです。

報酬項目単位数実施タイミング
サービス利用支援費(計画作成)1,522単位/回初回および計画変更時
継続サービス利用支援費(モニタリング)1,292単位/回モニタリング実施月
障害児相談支援費(計画作成)1,522単位/回初回および計画変更時
障害児継続支援費(モニタリング)1,292単位/回モニタリング実施月

月間収益の試算

相談支援専門員1名が担当できる利用者数は35〜40名が現実的な上限とされています。以下、35名を担当するケースでシミュレーションします。

  • 計画作成:月に新規3件 × 1,522単位 × 10.0円 = 45,660円
  • モニタリング:月に12件(35名÷3か月周期)× 1,292単位 × 10.0円 = 155,040円
  • 月間売上合計:約20万円

正直に言えば、相談支援事業所単体での収益は限定的です。人件費(相談支援専門員の給与25〜35万円)を考慮すると、単独での黒字化は容易ではありません。しかし、児童発達支援や放デイと併設することで、(1) 利用者の紹介が安定する、(2) 管理者の兼務で人件費を抑制できる、(3) 事業所の信頼性が向上する、といったシナジー効果が大きなメリットとなります。

開設の手続きの流れ

  • 事前相談:市区町村の障害福祉課に開設の意向を伝え、要件を確認
  • 人材確保:相談支援専門員の資格要件を満たす人材を採用
  • 物件確保:相談室を備えたオフィスを確保
  • 指定申請:市区町村(一部は都道府県)に申請書類を提出
  • 指定取得:審査通過後、指定通知書が交付される
  • 利用者受入開始:セルフプランからの切替や新規利用者の計画作成を開始

よくある質問(FAQ)

Q. 相談支援事業所は児童発達支援事業所と同じ場所に開設できますか?

はい、併設は可能です。設備(事務室、相談室)の共用も認められており、開業コストと固定費を大幅に抑えることができます。ただし、相談支援の中立性の確保が求められるため、自事業所への利用者の誘導と受け取られないよう、適切な運用が必要です。

Q. セルフプランが多い地域で事業所を開設するメリットはありますか?

セルフプラン(保護者が自ら利用計画を作成する方式)が多い地域は、裏を返せば相談支援の供給不足を意味しています。行政もセルフプランの解消を課題としており、新規事業所の開設は歓迎される傾向にあります。セルフプランからの切替需要を取り込むことで、開業直後から一定数の利用者を確保できる可能性があります。

Q. 相談支援専門員の確保が難しい場合はどうすればいいですか?

相談支援専門員の要件を満たす可能性がある人材として、(1) 現任の児発管(研修要件が一部共通)、(2) 介護支援専門員(ケアマネジャー)からの転職、(3) 障害者施設の生活支援員で実務経験が長い方などが候補になります。初任者研修は年1〜2回の開催が多いため、計画的に受講させましょう。

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