保護者の方へ・行政手続き
特別児童扶養手当(特児)— 1級と2級の境目はどこか、申請の実際
特別児童扶養手当(特児)は障害児を養育する保護者向けの月額手当。1級・2級の認定基準、診断書の書き方、所得制限、申請却下されたケースの対応まで実例で解説。
公開: 2026-05-19読了 約6分
特別児童扶養手当(通称: 特児)は、20歳未満で精神・身体に中程度以上の障害がある児童を養育している保護者に支給される国の手当です。2026年現在、1級 月額56,800円・2級 月額37,830円が支給されます(年3回 4ヶ月分まとめ振込)。
1級・2級の認定基準(概要)
| 区分 | 対象 | 月額(2026年) |
|---|---|---|
| 1級 | 日常生活に常時介護を要する程度 | 56,800円 |
| 2級 | 日常生活に著しい制限を受ける程度 | 37,830円 |
具体的な認定例
【1級に該当しやすい状態】
- 重度知的障害(IQ 35以下相当)
- 医療的ケア(経管栄養・吸引・人工呼吸器等)を要する重症心身障害児
- 重度自閉症スペクトラム + 強い行動障害(自傷・他害)
- 常時の見守りなしには日常生活が不可能
【2級に該当しやすい状態】
- 中度知的障害(IQ 36-50相当)
- 自閉スペクトラム症(知的境界域〜中度)+集団行動の困難
- 日常生活で部分的な介助・配慮を要する
【非該当となりやすい状態】
- 軽度知的障害(IQ 50-70相当)単独
- 高機能自閉スペクトラム症(知的遅れなし)
- グレーゾーン(診断なし)
- ADHD単独で日常生活への影響軽度
認定は医師の診断書の書き方と、診査機関の判断に大きく左右されます。「同じ状態でも自治体で判断が違う」「却下されたが再申請で通った」事例が多数あります。
所得制限
受給者(主に生計を維持している保護者)の所得制限あり。配偶者・扶養親族の人数で変動するため、市区町村窓口で個別確認推奨。一般的な家庭(子1人扶養)では:
- 受給者本人の所得: 約4,596,000円(年収約650万円程度)
- 配偶者・扶養義務者: 約6,287,000円
申請の流れ
- 市区町村の障害福祉課(または子育て支援課)で申請書一式を受領
- 指定様式の医師診断書を医療機関で記入してもらう(2-4週間)
- 戸籍謄本・住民票・所得証明書を取得
- 振込先口座の通帳コピー
- 上記まとめて市区町村に提出 → 都道府県へ進達
- 都道府県の診査委員会で判定(2-3ヶ月)
- 認定通知書 → 翌月分から支給開始
却下されたら(不服申立て)
- 却下理由の文書を必ず取得(口頭説明だけでは不十分)
- 医師に再診断書を依頼(より詳細な日常生活の困難を記述してもらう)
- 再申請(3ヶ月以上経過後が望ましい)
- 行政不服審査法に基づく審査請求(最終手段)
療育手帳・障害児福祉手当との関係
- 療育手帳の取得は特児申請の要件ではないが、判定の参考になる
- 障害児福祉手当は特児と別制度・併給可能(対象は重度のみ)
- 受給者証(児発・放デイ用)とも別制度、影響なし
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