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東京23区 指定申請の窓口と事前協議 — 区別手続きガイド
東京23区で児童発達支援・放課後等デイサービスの指定を受けるための申請窓口(各区障害福祉担当課)、共通フロー、事前協議の進め方、城東・城南・城西エリア別の実務ポイントを2026年版で解説。
東京23区(特別区)で児童発達支援(児発)・放課後等デイサービス(放デイ)を開設する場合、指定申請の実務窓口は多くの区において各区(障害福祉担当課)となります。児童福祉法第21条の5の15に基づく法令上の指定権者は東京都ですが、東京都は「事務処理特例条例」により多くの特別区へ指定・指導等の事務を移譲しており、実際の申請受付・指導の窓口が所在地の区になる場合が多いです。ただし移譲の範囲・内容は区により異なりうるため、物件所在地が確定したら所在区の担当窓口または東京都福祉局に申請窓口を必ず確認してください。申請先・必要書式・事前協議のルール・締切日はすべて区ごとに定められています。本記事では、23区での指定申請窓口の探し方、事前協議の実務、城東・城南・城西エリアごとの申請実務ポイントを整理します。
本記事は2026年7月時点の公開情報をもとに作成しています。区ごとの書式・締切・担当課名は変更される場合があります。最終確認は必ず各区の公式ウェブサイトおよび担当窓口にてご確認ください。
東京23区の児童発達支援・放課後等デイサービス指定申請は各区が窓口
23区内に事業所を構える場合、申請先は区役所(または区の出先機関)の障害福祉担当課です。各区が独自の手引き・様式を作成・配布しており、同じ「東京都内」でも区が異なれば申請書の書式・添付書類・面接の有無・締切日が大きく異なります。まず事業所の所在地番を確定させ、その区の担当窓口を特定することが23区開業の最初のアクションです。
| 区名 | 担当課(一般名称) | 窓口の特徴 |
|---|---|---|
| 千代田区 | 障害者福祉課 | 事業所数少なく担当者との個別対応が丁寧な傾向 |
| 中央区 | 障害者福祉課 | 事業所数少、事前協議は比較的短期間で調整可 |
| 港区 | 障害者支援課 | 富裕層需要高、療育特化型が参入しやすいエリア |
| 新宿区 | 障害者生活支援課 | 申請数多く審査待ち期間が長くなる傾向あり |
| 文京区 | 障害福祉課 | 大学病院周辺のため医療連携型に強み |
| 台東区 | 障害福祉課 | 事業所数は中程度、書式はシンプルな傾向 |
| 墨田区 | 障害者福祉課 | 城東エリアの中で比較的人口密度が高い |
| 江東区 | 障害者福祉課 | 人口急増エリア、事前協議の混雑注意 |
| 品川区 | 障害者地域支援課 | 交通アクセス良好、保護者の受け入れ意欲高 |
| 目黒区 | 障害福祉課 | 高所得層多く、質重視の保護者が多い傾向 |
| 大田区 | 障害福祉課 | 多摩川沿いや羽田周辺など広域、書式は区標準 |
| 世田谷区 | 障害施策推進課 | 23区最多人口、申請競争が激しいエリア |
| 渋谷区 | 障害者福祉課 | 事業所数多、差別化が必要なエリア |
| 中野区 | 障害福祉課 | コンパクトな区域、事前協議は比較的迅速 |
| 杉並区 | 障害者施策課 | 就学支援ニーズ高、放デイ需要旺盛 |
| 豊島区 | 障害福祉課 | 池袋アクセス良、商業地での申請注意(用途変更) |
| 北区 | 障害福祉課 | 人口あたり事業所数が少なく参入余地あり |
| 荒川区 | 障害者施策課 | 小規模区だがコミュニティ密着型が評価される |
| 板橋区 | 障害政策課 | 人口多く待機需要高め、申請量多い |
| 練馬区 | 障害者福祉事務所 | 23区内で最大の住宅地、放デイ需要が特に高い |
| 足立区 | 障害福祉課 | 受給者証発行数多、待機児童が多いエリア |
| 葛飾区 | 障害者福祉課 | 家賃相場が比較的低め、参入コストを抑えやすい |
| 江戸川区 | 障害者福祉課 | 23区東端、大規模住宅地で需要が高い |
担当課名は区ごとに異なり、定期的に改称される場合があります。各区のウェブサイトで「障害児通所支援 指定申請」と検索し、最新の担当課名・電話番号を確認してから連絡してください。
23区の指定申請の共通フロー
23区での児童発達支援・放課後等デイサービスの指定申請は、区によって細部が異なりますが、大まかなフローは共通しています。以下がおおよその流れです。
- 【STEP 1】事業所の所在地番を確定し、申請窓口となる区(または東京都福祉局)の担当窓口を特定する
- 【STEP 2】担当窓口に電話し、「事前協議の予約」を取る(初回予約は電話が主流)
- 【STEP 3】事前協議(1〜2回)で物件の設備基準適合性・人員配置案・定員・サービス種別を口頭確認する
- 【STEP 4】区所定の様式(各区ウェブサイトから入手)を揃えて申請書類を作成する
- 【STEP 5】指定を受けたい月の前々月末日(または前月の指定日)の締切までに書類を提出する
- 【STEP 6】書類審査→現地確認(担当者が事業所を訪問)→管理者・児発管面接
- 【STEP 7】指定通知書の交付(指定月の前日〜数日前)
- 【STEP 8】指定月1日より開所・国保連への請求業務を開始
申請書類の締切日は区によって「毎月末日」「毎月15日」「毎月20日」など異なります。締切を1日でも過ぎると翌月締切に回され、開業が1カ月遅れます。事前協議の時点で締切日を必ず確認してください。
事前協議 — 予約から当日までの進め方
23区のほぼすべての区において、指定申請の前に「事前協議(または事前相談)」を行うことが実質的に必須とされています。正式な申請書類の提出前に、物件・人員・運営の方針を担当者と擦り合わせる場です。事前協議を省略したまま申請書類を提出しても受け付けられないか、修正を何度も求められることになります。
事前協議の予約と持ち物
- 予約方法: 原則、担当窓口に電話して「事前協議の予約」を取る。多くの区は「月1〜2回の受付日」を設けており、繁忙期(4〜6月・10〜12月)は1カ月待ちになるケースもある
- 持参物(共通): 事業計画書の素案、物件の平面図(寸法記入済み)、法人登記簿謄本の写し、候補となる児発管・管理者の経歴書・資格証明書の写し
- 確認事項①: 物件の指導訓練室面積が定員に対して基準を満たしているか(内法面積で定員×2.47㎡以上が目安)
- 確認事項②: 相談室・洗面所・トイレの独立確保
- 確認事項③: 消防設備・建築用途の適合見通し(事前に消防署への相談も推奨)
- 確認事項④: 人員配置が基準を満たしているか(児発管・管理者・指導員の兼務可否)
- 確認事項⑤: 区所定の様式・書式の最新版の入手方法
事前協議でのよくある失敗
- 物件契約後に事前協議 → 不適合が発覚して退去・再契約という最悪のケース。物件は「仮押さえ」の段階で事前協議を先行させること
- 児発管が未定のまま協議に臨む → 「人員見通しが立たない」とみなされ、協議が形式的なものに終わる
- 平面図が手書きで寸法なし → 担当者が面積確認できず、追加の図面提出を求められる
- 事業の種別(児発・放デイ・多機能型)をその場で決めていない → 定員設計が固まらず協議が進まない
区ごとに異なる書式・要件の確認ポイント
23区はそれぞれ独自の申請様式を作成しています。区のウェブサイトで「指定申請の手引き」をダウンロードしてから作業を開始してください。以下の項目は特に区差が出やすいポイントです。
| 確認ポイント | 共通事項 | 区差が出やすい事項 |
|---|---|---|
| 申請書様式 | 厚生労働省令15号準拠の基本書式 | 区独自の表紙・別紙・チェックリストの有無 |
| 事業計画書 | 多くの区で任意書式 | 一部の区では詳細な収支計画・療育プログラム記載を求める |
| 提出締切 | 月次締切あり | 末日締め・20日締め・15日締めと区によって異なる |
| 現地確認 | ほぼ全区で実施 | 面接の有無・面接者(管理者のみ/児発管含む)が区ごと異なる |
| 近隣への周知 | 不要が多数 | 一部区では近隣説明の記録・同意書を求める場合あり |
| 加算届出のタイミング | 指定後に随時提出が多数 | 一部加算は指定申請と同時提出を求める区もある |
| 電子申請の可否 | 紙提出が主流 | 一部区で電子申請が導入されつつある(要確認) |
様式の最新版は区のウェブサイトから入手するのが原則です。前年度の様式を使い回すと版が古く受理されないケースがあります。事前協議の当日に担当者から直接最新版を受け取るのが最も確実です。
城東エリア(足立・葛飾・江戸川・墨田)の申請実務
城東エリア(足立区・葛飾区・江戸川区・墨田区)は、23区の中で待機児童が多く、児童発達支援・放課後等デイサービスの需要が特に高いエリアです。家賃相場が23区内では比較的低く、開業コストを抑えやすい一方、申請件数も多いため担当窓口が混み合う傾向があります。
足立区
足立区は23区内でも受給者証の発行数が多く、放課後等デイサービスの待機が常態化しているエリアです。障害福祉課が申請窓口で、事前協議の予約は電話受付が基本です。書類作成にあたっては足立区独自の「指定申請の手引き」(区ウェブサイトで公開)を必ず参照してください。物件選びでは京成線・東武線沿線の住宅地が送迎面で優位になりやすいです。
葛飾区
葛飾区は、区東部の住宅密集地を中心に放課後等デイサービスの需要があります。城東エリアの中では申請数が比較的落ち着いており、事前協議の予約が取りやすいとされています。家賃相場が低いため、採算計画を立てやすい開業地として注目されています。
江戸川区
江戸川区は23区の東端に位置し、大規模住宅団地・ファミリー世帯が多く、児童発達支援・放課後等デイサービスへの需要が高いエリアです。申請窓口は障害者福祉課で、事前協議予約は電話で行います。外国語話者の保護者が多い地域特性があり、多言語対応を検討すると差別化になります。
墨田区
墨田区は、スカイツリー周辺の再開発エリアから下町エリアまで多様な環境が混在します。事業所候補物件は旧工場ビル・商業ビルの転用が多く、用途変更確認の要否について、申請前に建築士・消防署への早期相談が特に重要です。
城南・城西エリア(世田谷・目黒・渋谷・杉並)の申請実務
城南・城西エリア(世田谷区・目黒区・渋谷区・杉並区)は、高所得世帯が多く、療育の質・プログラム内容に対するニーズが高いエリアです。事業所数が多く競合が激しい一方、定員10名でも高稼働を維持できる需要が見込めます。家賃は23区内でも高水準になるため、収益モデルの精緻な試算が必要です。
世田谷区
世田谷区は23区最大の人口を擁し、放課後等デイサービスの申請数も多いエリアです。担当は障害施策推進課で、区のウェブサイトから最新の指定申請手引きをダウンロードできます。事前協議は月次で受付枠が設定されており、開業目標から逆算して早期に予約を入れることが重要です。申請書類のボリュームが多く、記載精度を高くしないと差し戻しが増えるため、行政書士との連携を検討する開業者も多いです。
目黒区
目黒区は比較的コンパクトな区域ですが、所得水準が高く感度の高い保護者が多いエリアです。事業所数は他の城南エリアより少なく、参入余地があるとも言えます。担当窓口の障害福祉課は規模が小さいぶん、個別対応がきめ細かい傾向があります。
渋谷区
渋谷区は事業所が密集しており、差別化戦略なしに参入するのが難しいエリアです。物件も商業ビルが多く、福祉施設用途への用途変更・消防検査が問題になりやすいため、物件選びの段階で専門家の確認が不可欠です。IT・クリエイティブ業界の保護者が多く、デジタルツールを活用した連絡や支援記録の共有を評価する傾向があります。
杉並区
杉並区は就学支援・学習支援に対する保護者ニーズが高く、学校との連携を明示した放課後等デイサービスが支持を得やすいエリアです。担当は障害者施策課で、区の指定申請手引きは毎年度更新されます。物件は住宅街の1階テナントが多く、消防・用途変更のハードルが他エリアより低い傾向があります。
指定取得までの目安スケジュール — 23区版
23区での指定取得までのスケジュールは、区の事前協議の混み具合・書類審査期間・現地確認の調整によって変動しますが、以下は一般的な目安です。
| 時期 | 主なタスク | 23区特有の注意点 |
|---|---|---|
| 開業6〜7カ月前 | 事業計画・資金計画の策定 / 児発管採用活動の開始 | 児発管の採用が最大のボトルネック。東京の求人競争は激しく、採用リードタイムは3カ月以上を見込む |
| 開業5カ月前 | 物件候補のリサーチ / 所在地番の確定 / 担当窓口への初回問い合わせ | 物件は契約前に区の担当窓口へ「事前協議の予約」を入れる。繁忙期は予約が1カ月待ちになる場合あり |
| 開業4カ月前 | 事前協議(1〜2回)/ 消防署への事前相談 / 建築士による用途変更要否確認 | 物件の消防適合・用途変更は最長2〜3カ月かかる。協議と並行して消防相談を進める |
| 開業3カ月前 | 物件契約 / 内装工事着手 / 区所定の申請書類の作成開始 | 書類作成は区の最新手引きを参照。事業計画書の記載精度が審査に影響する |
| 開業2カ月前 | 指定申請書類の提出(区所定の締切日に合わせる) | 締切を過ぎると翌月に回される。書類提出前の最終確認を窓口で行う |
| 開業1〜2カ月前 | 書類審査 → 現地確認 → 管理者・児発管面接 | 現地確認日程は区から連絡がある。面接では事業の療育方針・危機管理を問われるケースが多い |
| 開業月の前日〜数日前 | 指定通知書の交付 | 指定通知書が届いたら国保連への事業所コード取得申請を即日進める |
| 開業月1日 | 開所 / 利用者の受け入れ開始 / 国保連請求業務の開始 | 個別支援計画は契約後1カ月以内に作成が義務。初月から記録・計画作成の体制を整える |
23区での指定取得は最短で4〜5カ月ですが、事前協議の待ちや消防検査の遅延を考慮すると6〜9カ月の準備期間を確保するのが現実的です。特に開業目標月の4カ月前までに事前協議の予約が取れていない場合は、開業目標の見直しを検討してください。
区役所との折衝で失敗しないコツ
23区の担当窓口は障害福祉行政の専門家ですが、年度によって担当者が変わること、申請数が多く一人ひとりに割ける時間が限られることも事実です。窓口との折衝を円滑に進めるためのポイントを整理します。
事前協議で信頼を得るための準備
- 物件の平面図は建築士または内装業者に依頼して寸法入りのものを用意する。手書きスケッチでは担当者が面積確認できない
- 児発管の経歴書・研修修了証の写しを初回事前協議に持参する。「採用予定」の状態でも経歴書を見せることで、採用見通しの具体性を示せる
- 事業計画書の「療育プログラム」欄は、5領域(健康・生活/運動・感覚/認知・行動/言語・コミュニケーション/人間関係・社会性)に沿って具体的に記述する
- 「開業予定月」を明言した上で「この月の申請締切に間に合わせるためには、いつまでに何をすればよいか」を具体的に確認する
差し戻しを防ぐための書類チェック
- 提出書類一覧(チェックリスト)を区の手引きから抽出し、1枚ずつ突き合わせる
- 指導訓練室の面積計算は「内法(うちのり)面積」で行う。壁・柱の内側の実測値を使うこと
- 消防適合通知書は「申請書類提出時点で原本が揃っている」ことが原則。間に合わない場合は事前協議で担当者に確認する
- 児発管の実務経験証明書は、過去施設の代表者印・法人印が押印されたもの。事業所印のみでは不可とされるケースが多い
- 賃貸借契約書の使用目的欄に「障害児通所支援事業」の記載があるか確認する。「事務所」のみの場合は大家との変更覚書が必要
窓口担当者との関係構築
- 問い合わせは電話で簡潔に。「○○区で児童発達支援の指定を受けたく、事前協議の予約を取りたいのですが」と最初に用件を告げる
- 担当者の名前を控えておき、次回問い合わせ時に「前回○○様にご対応いただきました」と伝えることでスムーズになる
- 追加書類の要求や修正指示には期限を確認し、「○月○日までに提出します」と明言して守る。信頼は積み重ねで生まれる
- 不明点は「確認してからご連絡します」と言って持ち帰る方が、その場で誤った確認をするよりよい
23区の担当者は多くの申請案件を並行して処理しています。書類が揃った状態で「差し戻しが少ない申請者」は、次の問い合わせ対応でも優先度が上がりやすい傾向があります。準備の精度を上げることが、最終的に最も早い申請取得につながります。
東京23区での児童発達支援・放課後等デイサービス開業は、申請窓口の特定から事前協議・書類作成まで多くの工程があります。ROOTSは国保連請求・個別支援計画・運営記録をワンストップで管理し、開業直後から法定業務を回す体制を整えられます。
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