制度・学術

東京都 体制届・加算届 いつ誰に何を出すか — 児童発達支援・放課後等デイサービス管理者向け実務ガイド

東京都の体制届・加算届の提出先(都・特別区・八王子市・町田市の申請窓口別)、提出タイミング、処遇改善加算の計画書・実績報告書から看護職員配置加算・送迎加算まで、年間届出スケジュール管理を実務視点で完全解説。障害児通所 届出 期限の全体像を整理します。

公開: 2026-07-02読了 約10

東京都の体制届・加算届は、児童発達支援・放課後等デイサービスを運営する事業所が加算を算定する上で避けて通れない行政手続きです。「提出先がわからない」「いつ出せばよいのか」という管理者の声を受け、本記事では東京都内の指定権者ごとの窓口、年度更新と変更時の提出タイミング、処遇改善加算(体制届)の計画書・実績報告書から各種体制加算までを実務的に整理しました。障害児通所 届出 期限を見落とすと加算の遡及返還リスクに直結するため、年間スケジュールの管理方法もあわせて解説します。

体制届・加算届とは — 児童発達支援・放課後等デイサービスの届出制度

「体制届」とは、加算の算定要件(人員配置・研修修了状況・設備等)を満たしていることを指定権者(都道府県・市区)に届け出る書類です。加算の算定は届出の受理を条件としており、届出なしで算定した場合は不正請求と判断されることがあります。「加算届」は広義には体制届と同義で使われますが、自治体によっては算定開始・終了のみを届け出る簡易様式を指す場合もあります。いずれも「先に届出・受理 → その後に算定開始」が鉄則です。

書類の種類主な目的提出のタイミング
体制届(年度更新)4月1日時点の人員体制・算定加算一覧を届け出る毎年4月上旬(指定権者の定める期限まで)
体制届(変更届)年度中に加算内容や人員体制が変わったとき変更が生じた月の翌月中(東京都の一般的取扱い)
処遇改善加算 計画書当年度の賃金改善計画を届け出る当年度4月末まで(前年度末提出が望ましい)
処遇改善加算 実績報告書前年度の賃金改善実績を報告する翌年度7月末まで(東京都の一般的な期限)

体制届の様式・提出方法は申請先の窓口(東京都・八王子市・各区・その他市町村など)により異なります。法令上の指定権者は原則として東京都知事ですが、東京都の事務処理特例条例に基づき各区や一部の市が申請窓口になる場合があります。必ず所管の窓口が公開する最新の「体制届の手引き」や当年度の通知を確認してください。

体制届の提出タイミング — 年度更新と加算変更時

体制届の提出機会は大きく(1)年度更新と(2)年度中の変更の2種類があります。年度更新は毎年4月1日時点の体制を届け出るもので、東京都では例年4月中旬前後を期限としています(年度により変動するため、都・各指定権者のウェブサイトで最新情報を確認ください)。年度中の変更は、算定加算を新たに追加または廃止した月から遅滞なく届け出るのが原則です。

  • 【年度更新】毎年4月1日時点の人員体制・算定加算一覧を届け出る(4月上〜中旬が目安)
  • 【加算の新規算定開始】算定を開始する月(または前月)までに届け出る
  • 【加算の算定廃止】廃止した月の翌月中に届け出る
  • 【人員体制の変更】算定要件に影響する変更(担当者変更・資格取得・退職等)が生じた場合
  • 【処遇改善加算 計画書】当年度の算定開始月(原則4月)の前月末〜当月末に提出
  • 【処遇改善加算 実績報告書】前年度の実績を翌年度7月末までに提出

加算を算定し始める前に体制届が受理されている必要があります。「算定してから届出」という順序は不正請求と見なされるリスクがあるため、先に届出・受理を確認してから算定を開始してください。

提出先 — 東京都・特別区・八王子市・町田市の窓口

東京都内の障害児通所支援(児童発達支援・放課後等デイサービス)の法令上の指定権者は、原則として東京都知事です(児童福祉法第21条の5の15)。例外は中核市である八王子市で、八王子市内の事業所については八王子市長が指定権者となります。町田市は中核市ではないため、町田市内の事業所の法令上の指定権者は東京都知事です。特別区(23区)内の事業所も法令上の指定権者は東京都知事ですが、東京都は「事務処理特例条例」に基づき、多くの特別区や一部の市(町田市など)へ指定・指導等の事務を移譲しており、実際の申請・届出窓口が所在地の区市になる場合が多くあります。移譲の範囲・内容は区市により異なり変わりうるため、物件所在地が確定したら、その区市(不明な場合は東京都福祉局)に指定権者・申請窓口を必ず事前に確認してください。

事業所の所在地指定権者主な問い合わせ先(目安)
特別区(23区)内東京都知事東京都福祉局 障害者施策推進部(または各区窓口経由)
八王子市内八王子市長八王子市 子ども家庭部 障害児支援担当
町田市内東京都知事(事務処理特例により町田市が申請窓口となる場合がある)町田市 子ども生活部 障害児支援担当(または東京都福祉局 — 要事前確認)
多摩地域のその他市町村東京都知事東京都 多摩府中保健所 または 立川保健所 等

窓口の名称・所管部署は改変されることがあります。提出前に必ず東京都・八王子市・町田市の公式ウェブサイトで最新の担当部署を確認してください。指定通知書に記載の指定権者を起点に確認するのが最も確実です。

処遇改善加算の体制届 — 提出手順と添付書類

処遇改善加算(Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ)の届出は、年度初めの「計画書」と翌年度の「実績報告書」の2段構えです。東京都では、計画書は当年度の算定開始月が4月の場合、前年度3月末〜当年度4月末を提出期限としている場合が多いです。処遇改善 体制届の東京都向け様式は、一般的な体制届とは別に専用の様式が定められており、賃金改善計画・職場環境要件の状況を具体的に記載する必要があります。令和6年改定で旧3加算が統合された経緯から、様式も見直されています。

計画書の提出 — 添付書類一覧

  • 処遇改善計画書(指定権者の定める様式)
  • 職場環境等要件の取組内容を具体的に記載した書面
  • 就業規則・給与規程の写し(初回届出時または変更時)
  • 法人全体の対象職員数・賃金改善額の内訳表
  • 複数施設を運営する場合は事業所ごとの内訳も必要(指定権者の指示による)

実績報告書の提出 — 確認ポイント

  • 処遇改善実績報告書(指定権者の定める様式)
  • 実際に支払った賃金改善額の内訳(職員別)
  • 加算受領額と賃金改善額の対比表(加算額 ≤ 改善額が要件)
  • 賃金改善が不足した場合は差額を法人負担で補填した上で報告が必要
  • 給与台帳・支払明細の写し(自治体から求められた場合に提出)

処遇改善加算Ⅰを算定するには「職場環境要件」の充足が必須です。令和6年改定では区分ごとに要件数が増加しています。計画書への記載漏れがあると上位区分(Ⅰ)ではなく下位区分(Ⅱ・Ⅲ)しか算定できない場合があります。記入前に最新の「事務処理手順及び様式例について」(厚生労働省通知)で要件を確認してください。

看護職員配置加算・福祉専門職員配置等加算の届出

看護職員配置加算は、看護師または准看護師を配置した上で医療的ケア児への支援を行う場合に算定できる加算です。福祉専門職員配置等加算は、社会福祉士・介護福祉士・精神保健福祉士などの有資格者の配置割合に応じて区分(Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ)が決まります。いずれも年度更新の体制届に算定状況を記載するほか、算定要件に影響する人員変動が生じた際は速やかに変更届を提出する必要があります。

加算名主な算定要件届出時の主な添付書類(目安)
看護職員配置加算看護師・准看護師の配置 + 医療的ケア児の受け入れ看護師免許の写し、雇用契約書
福祉専門職員配置等加算Ⅰ社福士等の有資格者が常勤職員の35%以上資格証の写し、職員一覧表
福祉専門職員配置等加算Ⅱ有資格者が常勤職員の25%以上同上
福祉専門職員配置等加算Ⅲ常勤職員が75%以上 または 勤続10年以上職員30%以上雇用契約書または勤続年数確認書類

看護職員配置加算は「医療的ケア児の受け入れ」が前提条件です。看護師を雇用しているだけでは算定できません。体制届には看護師の勤務形態・担当する医療的ケアの種類も記載が求められる場合があります。

送迎加算・延長支援加算の体制届

送迎加算および延長支援加算の体制届は、比較的シンプルな内容ですが、年度更新の体制届に記載が必要な項目です。送迎加算は片道ごとに算定でき、送迎車両・運転担当職員・安全管理体制の整備状況を体制届に記載します。延長支援加算は、延長時間帯に必要な職員配置(配置基準を満たす職員数)を届け出ます。加算届 出し方 東京に関するよくある疑問として「年度中に送迎を開始する場合の手続き」が挙げられますが、算定開始前に変更届を提出するのが原則です。

  • 【送迎加算】送迎の実施有無・送迎車両の概要・安全管理体制(安全運転管理者の選任状況を含む)
  • 【送迎加算】医療的ケア児・重症心身障害児への対応有無(上乗せ算定の要件)
  • 【延長支援加算】延長時間の区分(30分以上1時間未満 / 1時間以上2時間未満 / 2時間以上)
  • 【延長支援加算】延長時間帯の職員配置計画(配置基準を満たすことを具体的に記載)
  • 【延長支援加算】個別支援計画への延長支援の位置づけ(計画への記載が算定要件)

提出漏れ・遅延が加算返還につながるリスク

体制届の提出漏れや遅延は、加算の返還請求に直結するリスクがあります。東京都の実地指導では体制届の受理日と実際の算定開始日の整合性が確認項目の一つです。届出前に算定した場合、受理日以前の算定分は「不正請求」または「過誤請求」と判断され、全額返還を求められる可能性があります。また、処遇改善加算の実績報告書の提出が遅れた場合、翌年度以降の算定停止処分が下ることもあります。

「気づいたら算定していた」という遡及的な届出は、自治体によって認められないケースがあります。実地指導で発覚した場合は加算相当額の返還だけでなく、指定取消や業務停止の判断材料になり得ます。届出の受理日と算定開始日の記録は必ず手元に保存してください。

現場では「職員が退職して加算の算定要件を一時的に満たせなくなった」ケースで、変更届の提出が遅れることがあります。算定要件を満たさない期間に算定した加算は返還対象になるため、人員変動が生じた際は速やかに指定権者に相談・届出することが重要です。

年間届出スケジュールの管理方法

複数の加算を算定する事業所では、体制届・処遇改善加算の計画書・実績報告書が1年を通じて継続して発生します。障害児通所 届出 期限を見落とさないよう、年間スケジュールをあらかじめ整理し、担当者が変わっても対応できる仕組みを作ることが管理者の重要な役割です。

時期主な届出・手続き備考
1〜3月処遇改善加算 計画書の作成・提出準備前年度の実績を踏まえ当年度計画を策定
3月末〜4月初旬体制届(年度更新)の提出4月1日時点の体制を届け出る
4月末(目安)処遇改善加算 計画書の提出期限指定権者の当年度通知で確認
通年加算変更時の変更届要件変更が生じた月の翌月中が目安
7月末(目安)処遇改善加算 実績報告書の提出期限前年度の賃金改善実績を報告
10〜12月翌年度の加算方針・人員体制の見直し計画書作成に向けた準備開始

体制届の期限は東京都・八王子市・町田市の公式サイトで毎年度公表されます。年度初めに必ず公式通知を確認し、カレンダーへの登録と担当者への共有を習慣化することをお勧めします。

年間届出スケジュールをシステムで管理することで、担当者の交代や繁忙期の抜け漏れを防げます。体制届に必要な添付書類(資格証・雇用契約書・職員一覧)も日頃から整備しておくと、年度更新時の作業が大幅に省力化されます。

加算届の年間スケジュール管理や体制届に必要な人員情報の整備は、日常の運営記録と一体で管理するのが効率的です。

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参考・引用

  • こども家庭庁・厚生労働省「障害児通所支援に係る報酬算定の体系及び加算に関する基準等について」(令和6年告示・留意事項通知)
  • 東京都福祉局「令和6年度 体制届等の提出について(障害福祉サービス事業者等向け)」
  • 厚生労働省「福祉・介護職員処遇改善加算等に関する基本的考え方並びに事務処理手順及び様式例について」(令和6年3月通知)
  • 児童福祉法に基づく指定通所支援の事業等の人員、設備及び運営に関する基準(平成24年厚生労働省令第15号) 第5条・第9条
  • 東京都「障害福祉サービス等事業者に係る体制届等の手続きについて(通知)」

※ 本記事は2026年5月時点の情報に基づきます。制度・自治体の運用は変更される可能性があります。

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