制度・学術
延長支援加算 — 算定要件・時間区分・人員配置の要件
児発・放デイで通常の支援時間を超えて延長支援した場合に算定できる「延長支援加算」の時間区分(1時間以上・2時間以上・3時間以上)、単位数、人員配置要件、令和6年改定での主な変更を完全解説。
公開: 2026-05-23読了 約6分
延長支援加算は、児発・放デイで通常の支援時間を超えて児童を受け入れた場合に算定できる加算です。保護者の就労支援・通院対応・きょうだい児の学校行事対応など、家庭事情への柔軟な対応を評価する仕組みで、共働き世帯のニーズに応える事業所には欠かせない加算です。
加算の時間区分と単位数
| 延長時間 | 単位/日 |
|---|---|
| 30分以上1時間未満 | 61単位 |
| 1時間以上2時間未満 | 92単位 |
| 2時間以上 | 123単位 |
令和6年改定で「30分以上1時間未満」区分が新設されました。短時間の延長でも算定対象となり、共働き家庭の早朝・夜の数十分延長に対応しやすくなりました。
算定要件
- 【要件1】 通常の利用時間を超えた延長であること
- 【要件2】 個別支援計画に延長支援の位置づけが明記されていること
- 【要件3】 延長時間中も配置基準(児童指導員・保育士)を満たす職員配置を維持
- 【要件4】 保護者からの延長依頼または事業所判断による正当な延長理由がある
- 【要件5】 延長時間・対応職員・延長理由を記録
通常の利用時間の判定
「通常の利用時間」は事業所が運営規程等で定めた営業時間内のサービス提供時間を指します。例えば「営業時間 13:00-18:00、支援時間 14:00-17:00」と定めている場合、17:00を超えての対応が延長支援に該当します。
人員配置要件
- 延長時間中も配置基準(児童指導員等2名以上、うち1名常勤)を維持
- 延長対応に必要な専門性(児発管・看護師)も状況に応じて配置
- 残業対応となるため、職員のシフト管理と労働基準法遵守が必須
- 延長時間の人件費は加算で回収できる範囲内でコスト管理
対象となる延長ケース
- 保護者の通院・残業で迎えが遅くなる
- 兄弟の学校行事(運動会・参観日)対応
- 保護者の急な体調不良
- 事業所側の事情(送迎ルートの遅延等)による延長
対象とならないケース
- 営業時間内の通常支援
- 計画相談員と事前合意なしの「全員一律延長」
- 送迎遅延が事業所側の運営ミス(慢性的な計画ミス等)
- 保護者と料金トラブルがあって便宜的に延長した場合
記録要件
- 延長日(年月日)
- 延長開始時刻・終了時刻(分単位で明記)
- 延長対応児童氏名
- 延長対応職員氏名(複数いる場合は全員)
- 延長理由
- 保護者の依頼有無(あれば連絡内容)
個別支援計画への記載
延長支援加算を算定するには、個別支援計画に「延長支援が必要な児童」の位置づけを明記しておく必要があります。「保護者の就労状況に応じて延長対応する」「定期的に発生する家庭事情に柔軟対応する」等の記載が一般的です。
よくある誤算定
- 営業時間内の通常対応を「延長」として算定
- 延長時間が30分未満なのに加算算定
- 配置基準を満たさない人数で延長対応(児発管+1名のみ等)
- 記録の延長時間と請求の延長時間が一致しない
事業所運営のコツ
- 延長対応の方針を運営規程に明記
- 常勤シフトの組み方を延長前提に設計
- 保護者には事前に「延長依頼の連絡フロー」を案内
- 月次で延長対応の発生回数・要因を分析し、シフト見直しに活用