制度・学術

福祉専門職員配置等加算 — 算定要件・対象資格・常勤割合の落とし穴

社会福祉士・介護福祉士・精神保健福祉士・公認心理師の常勤配置等を評価する「福祉専門職員配置等加算」のⅠ・Ⅱ・Ⅲの区分別要件、常勤割合と3年以上従事割合の計算方法を解説。

公開: 2026-05-23読了 約7

福祉専門職員配置等加算は、社会福祉士・介護福祉士・精神保健福祉士・公認心理師の常勤配置割合、または直接処遇職員の常勤割合・3年以上従事割合を評価する加算です。3つの区分(Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ)があり、児発・放デイの基本報酬に上乗せされます。

加算の単位数(児発・放デイ)

区分単位/日要件概要
加算Ⅰ15単位常勤の児童指導員等のうち、社会福祉士等の有資格者が35%以上
加算Ⅱ10単位常勤の児童指導員等のうち、社会福祉士等の有資格者が25%以上
加算Ⅲ6単位常勤の児童指導員等の常勤割合が75%以上 または 勤続3年以上の職員が30%以上

対象となる「福祉専門職」

  • 社会福祉士(国家資格)
  • 介護福祉士(国家資格)
  • 精神保健福祉士(国家資格)
  • 公認心理師(国家資格)

保育士、児童指導員任用資格、教員免許、PT・OT・ST、看護師等は、それだけではⅠ・Ⅱの対象資格に含まれません。対象は告示が列挙する上記4資格です。

加算Ⅰ・Ⅱ の計算方法

常勤の児童指導員・保育士の人数のうち、福祉専門職に該当する者の割合を算出します。常勤かどうかが基準で、非常勤は含めません。

計算式: 対象資格者割合 = (常勤の直接処遇職員のうち対象4資格を持つ人数) ÷ (常勤の直接処遇職員総数) 例: 常勤の直接処遇職員4名のうち社会福祉士1名、保育士1名、児童指導員2名の場合、対象資格者は社会福祉士1名だけなので1/4 = 25% → 加算Ⅱの比率要件。加算Ⅰには35%以上が必要です。

加算Ⅲ の計算方法

加算Ⅲは2つの要件のいずれかを満たせばOKです。常勤割合または勤続年数のどちらかで判定します。

  • 【要件A】 常勤割合 = 常勤の児童指導員・保育士数 ÷ 児童指導員・保育士総数(常勤+非常勤の常勤換算合計) ≥ 75%
  • 【要件B】 3年以上従事している常勤の直接処遇職員数 ÷ 常勤の直接処遇職員総数 ≥ 30%

同時算定できる組み合わせ

  • 加算Ⅰ + 加算Ⅲ → 算定不可(Ⅰ・Ⅱ・Ⅲは併用不可、いずれか1区分のみ)
  • 加配加算 + 福祉専門職員配置等加算 → 算定可
  • 専門的支援体制加算 + 福祉専門職員配置等加算 → 算定可

算定届出

  • 事業所の常勤・有資格者の状況を整理
  • 該当区分(Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ)を確定
  • 算定届出書を自治体に提出
  • 指定権者が認める適用開始日から算定(提出期限・開始日は指定権者の現行案内で確認)
  • 配置状況が変わった場合は変更届を提出

実務での運用のコツ

  • Ⅰ・Ⅱを検討する場合は、対象4国家資格と常勤直接処遇職員の分母を月別に確認
  • 長期勤続を促す働き方改革で加算Ⅲの安定取得が可能
  • 人材の出入りが激しい事業所では区分が頻繁に変動するので、月次で見直し
  • 常勤割合は「非常勤を雇いすぎると下がる」点に注意

よくある算定ミス

  • 児童指導員任用資格を「福祉専門職」に含めて算定 → 過大算定
  • 管理者・児発管という肩書だけで直接処遇職員の分母に加える → 配置実態と不一致
  • 常勤割合計算で常勤換算の取り扱いを間違える
  • 人員変更後に区分変更届を出し忘れて、過大算定を継続している

参考・引用

  • 児童福祉法に基づく指定通所支援及び基準該当通所支援に要する費用の額の算定に関する基準(厚生労働省告示第122号・現行統合版)
  • 令和8年4月2日 障害児通所給付費等の算定に関する実施上の留意事項通知 ⑨

※ 本記事は2026-05-23時点の確認内容です。制度・自治体の運用は変更される可能性があります。

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