制度・学術
福祉専門職員配置等加算 — 算定要件・対象資格・常勤割合の落とし穴
社会福祉士・介護福祉士・精神保健福祉士・公認心理師の常勤配置等を評価する「福祉専門職員配置等加算」のⅠ・Ⅱ・Ⅲの区分別要件、常勤割合と3年以上従事割合の計算方法を解説。
福祉専門職員配置等加算は、社会福祉士・介護福祉士・精神保健福祉士・公認心理師の常勤配置割合、または直接処遇職員の常勤割合・3年以上従事割合を評価する加算です。3つの区分(Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ)があり、児発・放デイの基本報酬に上乗せされます。
加算の単位数(児発・放デイ)
| 区分 | 単位/日 | 要件概要 |
|---|---|---|
| 加算Ⅰ | 15単位 | 常勤の児童指導員等のうち、社会福祉士等の有資格者が35%以上 |
| 加算Ⅱ | 10単位 | 常勤の児童指導員等のうち、社会福祉士等の有資格者が25%以上 |
| 加算Ⅲ | 6単位 | 常勤の児童指導員等の常勤割合が75%以上 または 勤続3年以上の職員が30%以上 |
対象となる「福祉専門職」
- 社会福祉士(国家資格)
- 介護福祉士(国家資格)
- 精神保健福祉士(国家資格)
- 公認心理師(国家資格)
保育士、児童指導員任用資格、教員免許、PT・OT・ST、看護師等は、それだけではⅠ・Ⅱの対象資格に含まれません。対象は告示が列挙する上記4資格です。
加算Ⅰ・Ⅱ の計算方法
常勤の児童指導員・保育士の人数のうち、福祉専門職に該当する者の割合を算出します。常勤かどうかが基準で、非常勤は含めません。
計算式: 対象資格者割合 = (常勤の直接処遇職員のうち対象4資格を持つ人数) ÷ (常勤の直接処遇職員総数) 例: 常勤の直接処遇職員4名のうち社会福祉士1名、保育士1名、児童指導員2名の場合、対象資格者は社会福祉士1名だけなので1/4 = 25% → 加算Ⅱの比率要件。加算Ⅰには35%以上が必要です。
加算Ⅲ の計算方法
加算Ⅲは2つの要件のいずれかを満たせばOKです。常勤割合または勤続年数のどちらかで判定します。
- 【要件A】 常勤割合 = 常勤の児童指導員・保育士数 ÷ 児童指導員・保育士総数(常勤+非常勤の常勤換算合計) ≥ 75%
- 【要件B】 3年以上従事している常勤の直接処遇職員数 ÷ 常勤の直接処遇職員総数 ≥ 30%
同時算定できる組み合わせ
- 加算Ⅰ + 加算Ⅲ → 算定不可(Ⅰ・Ⅱ・Ⅲは併用不可、いずれか1区分のみ)
- 加配加算 + 福祉専門職員配置等加算 → 算定可
- 専門的支援体制加算 + 福祉専門職員配置等加算 → 算定可
算定届出
- 事業所の常勤・有資格者の状況を整理
- 該当区分(Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ)を確定
- 算定届出書を自治体に提出
- 指定権者が認める適用開始日から算定(提出期限・開始日は指定権者の現行案内で確認)
- 配置状況が変わった場合は変更届を提出
実務での運用のコツ
- Ⅰ・Ⅱを検討する場合は、対象4国家資格と常勤直接処遇職員の分母を月別に確認
- 長期勤続を促す働き方改革で加算Ⅲの安定取得が可能
- 人材の出入りが激しい事業所では区分が頻繁に変動するので、月次で見直し
- 常勤割合は「非常勤を雇いすぎると下がる」点に注意
よくある算定ミス
- 児童指導員任用資格を「福祉専門職」に含めて算定 → 過大算定
- 管理者・児発管という肩書だけで直接処遇職員の分母に加える → 配置実態と不一致
- 常勤割合計算で常勤換算の取り扱いを間違える
- 人員変更後に区分変更届を出し忘れて、過大算定を継続している