制度・学術
家庭連携加算 — 保護者面談・家庭訪問の算定要件と運用
家庭連携加算(児発・放デイ)の算定要件、対象となる連携形態(面談・電話・家庭訪問)、時間区分、月の算定上限、記録要件まで実務目線で完全解説。
公開: 2026-05-23読了 約6分
家庭連携加算は、児発・放デイの事業所が保護者と面談・電話・家庭訪問を通じて連携を深めた場合に算定できる加算です。送迎時の数分の立ち話とは別の、まとまった時間をかけた相談・支援活動を評価する仕組みで、家庭での支援継続性を担保するために重要です。
加算の時間区分と単位数
| 時間区分 | 単位/回 |
|---|---|
| 30分未満 | 187単位 |
| 30分以上1時間未満 | 280単位 |
| 1時間以上 | 561単位(家庭訪問の場合のみ) |
1時間以上の単位区分は「家庭訪問」が前提。事業所内での面談・電話の場合は1時間以上でも280単位までです。
月の算定上限
- 児童1人につき月4回まで
- 同一日に複数回の対応があっても1回としてカウント
- 面談・電話・家庭訪問の区分問わず合計4回まで
算定対象となる連携形態
- 【面談】 事業所内での保護者面談(児発管・管理者が対応)
- 【電話】 まとまった時間の相談電話(送迎連絡程度は対象外)
- 【家庭訪問】 児発管等が保護者宅を訪問しての面談・観察
算定要件
- 【要件1】 児発管または児童指導員(任用)による対応
- 【要件2】 個別支援計画に関連する具体的な相談・支援内容
- 【要件3】 30分以上の対応時間(電話の場合も同様)
- 【要件4】 保護者の同意のもと実施(家庭訪問の場合)
- 【要件5】 連携内容を支援記録に詳細記録
面談・電話で取り扱うべき内容
- 個別支援計画の確認・見直し相談
- 家庭での児童の様子のヒアリング
- 家庭での支援方法のアドバイス
- 兄弟関係・家族全体への影響相談
- 医療機関・学校等との連携状況の共有
- 今後の就学・進学・自立への展望
家庭訪問の意義
家庭訪問は、児童の生活環境を直接観察できる貴重な機会です。事業所内では見えない児童の家庭での様子、家族間の関係性、住環境の特性を把握することで、より効果的な個別支援計画を作成できます。1回561単位の上位区分にふさわしい価値があります。
記録要件
- 実施日(年月日)
- 実施時間(開始・終了時刻)
- 実施形態(面談・電話・家庭訪問)
- 対応者(児発管等の氏名)
- 相談援助内容(5W1Hで具体的に)
- 個別支援計画への反映事項
- 保護者同意の有無(家庭訪問は書面同意推奨)
よくある誤算定
- 送迎時の数分の立ち話を算定 → 時間要件不充足
- 連絡帳の確認程度を電話相談として算定
- 事業所外の偶然の遭遇(駅・スーパー等)を「面談」として算定
- 計画相談員との打合せ(関係機関連携加算の対象)を家庭連携として算定
- 月5回以上算定 → 上限超過
事業所運営のコツ
- 個別支援計画の作成・モニタリング時には必ず保護者面談を設定(加算対象になる)
- 電話相談で30分以上対応した場合は、必ず時間と内容を記録
- 家庭訪問は児童・保護者にとって貴重な機会。年1-2回の頻度で計画化
- 面談予約システムを活用して、保護者の予定調整負担を軽減