制度・学術
強度行動障害支援者養成研修加算 — 算定要件・対象研修・申請手順
強度行動障害支援者養成研修(基礎・実践)を修了した職員配置に対する加算の算定要件、対象児童(行動関連項目スコア基準)、加算単位数、研修申込から算定開始までの全フローを完全解説。
公開: 2026-05-23読了 約7分
強度行動障害支援者養成研修加算は、行動関連項目スコアの高い児童に対する手厚い支援を促進するために設けられた加算です。基礎研修・実践研修を修了した職員を配置し、対象児童に専門的な支援を提供することで算定可能となります。集中的支援加算とセットで運用されるケースが多く、強度行動障害児を受け入れる事業所では必須の加算です。
加算の単位数
| 区分 | 単位/日(対象児童1人あたり) | 要件 |
|---|---|---|
| 基礎研修修了者配置 | 50単位/日 | 基礎研修修了者 1名以上配置 |
| 実践研修修了者配置 | 100単位/日 | 実践研修修了者 1名以上配置(基礎研修済が前提) |
基礎研修だけでも算定開始可能。実践研修修了後は単価が2倍になるため、計画的な受講ステップを設計するのがおすすめ。
対象児童の判定
加算の対象は「行動関連項目スコア」(障害支援区分認定調査票の中の項目)が10点以上の児童です。スコアは市区町村の受給者証交付時に判定されており、受給者証や決定通知書で確認できます。
- 行動関連項目12項目を0-2点で評価 → 合計0-24点
- 10点以上で「強度行動障害」相当
- 20点以上は「集中的支援加算」の対象になる場合あり
研修の概要
基礎研修(2日・約11時間)
- 強度行動障害の基礎理解
- 本人の特性に応じた支援の基本姿勢
- チーム支援の重要性
- 安全な支援環境の整備
- 受講対象: 障害福祉従事者(資格不問)
実践研修(2日・約11時間)
- 行動分析(ABC分析)の実践
- 具体的支援技術(構造化・視覚支援等)
- 支援計画の作成・評価
- スーパーバイズの活用
- 受講対象: 基礎研修修了者
研修の申込方法
- 都道府県または指定研修機関が年数回開催
- 定員制で募集開始から数日で満席になるケース多
- 都道府県のホームページで募集情報を確認
- 受講料は無料〜数万円(自治体により差)
- 年間計画を立てて、基礎→実践の順に受講
算定開始までの流れ
- 【1】対象児童(行動関連項目スコア10点以上)の有無を確認
- 【2】基礎研修(または実践研修)を修了する職員を確保
- 【3】研修修了証を受領
- 【4】自治体に「加算算定の届出」を提出
- 【5】届出受理月の翌月から算定開始
記録要件
- 研修修了者の修了証(コピー保管)
- 研修修了者の勤務実態(タイムカード・出勤簿)
- 対象児童ごとの支援記録(行動観察・支援内容・効果評価)
- 個別支援計画への反映(強度行動障害支援の位置づけを明記)
集中的支援加算との関係
本加算は「強度行動障害児童に対する手厚い支援体制」を評価するもので、集中的支援加算と併用算定が可能です。両方算定する場合は、それぞれの算定要件(対象児童基準・記録)を個別に満たす必要があります。
よくある質問
Q. 研修修了者が退職した場合は?
A. 退職日の翌日から算定停止です。事業所内に他の修了者がいなければ加算停止となるため、複数名の研修修了者を確保しておくのが理想です。
Q. 修了者は児発管でなくてもよい?
A. はい。児童指導員・保育士・看護師等、事業所に配置されている支援職員であれば対象です。ただし、対象児童への日々の支援に実際に関わることが前提です。