制度・学術
食事提供加算 — 児発・放デイでの食事提供の算定要件と運用
食事提供加算(低所得世帯・一般世帯)の算定要件、食事提供の方法(自前調理・委託・配送)、栄養管理の責任、月の算定上限、令和6年改定での主な変更を完全解説。
公開: 2026-05-23読了 約6分
食事提供加算は、児発・放デイで児童に食事(昼食等)を提供した場合に算定できる加算です。低所得世帯への食事支援としての側面が強く、対象世帯の児童に食事を提供することで、世帯の経済的負担を軽減できます。本記事では算定要件と実務運用のポイントを整理します。
加算の単位数
| 対象世帯 | 単位/日 |
|---|---|
| 低所得世帯(生活保護・市町村民税非課税) | 30単位 |
| 一般世帯 | 対象外(または別途自己負担) |
食事提供加算は基本的に「低所得世帯への食事支援」として位置づけられています。一般世帯の児童には食事を提供する場合、自己負担(実費)を保護者から徴収するのが原則。
対象世帯の判定
- 生活保護世帯
- 市町村民税非課税世帯
- 受給者証の記載で確認可能
- 世帯状況の変更があれば再判定
食事提供の方法
自前調理
- メリット: 児童の好み・アレルギーに細かく対応可
- デメリット: 栄養士の配置・厨房設備が必要
- 要件: 食品衛生法に基づく営業許可
委託調理
- メリット: 専門業者の管理で安全性高、人件費低減
- デメリット: 個別配慮(アレルギー等)の柔軟性が制約
- 要件: 委託契約書・栄養管理の責任明確化
配送(宅配給食等)
- メリット: 厨房不要・選択肢豊富
- デメリット: 配送遅延リスク・温度管理
- 要件: 配送業者との契約・栄養成分表示
算定要件
- 【要件1】 対象世帯の児童であること
- 【要件2】 当該日に食事を実際に提供したこと
- 【要件3】 栄養管理体制の整備(栄養士・管理栄養士または専門家への相談体制)
- 【要件4】 食事内容・量を記録
- 【要件5】 アレルギー対応の整備
栄養管理の責任
- 管理栄養士・栄養士の配置(常駐または非常勤・相談ベース)
- 献立表の作成(週次または月次)
- カロリー・栄養素のバランスチェック
- アレルギー対応の徹底(個別対応の記録)
- 食中毒予防(調理・配膳時の衛生管理)
記録要件
- 食事提供日
- 対象児童氏名
- 提供メニュー(献立)
- アレルギー対応の有無(個別対応した場合)
- 児童の食事摂取量(食欲・残食の有無)
- 体調変化の有無
令和6年改定での変更点
令和6年改定では加算単位の据え置きと、栄養管理体制の明確化が進みました。栄養士の関与有無に関わらず、栄養管理の責任主体と方法を明示することが求められます。
よくある誤算定
- 一般世帯児童に食事提供加算を算定
- 食事の実態がない日(欠席・部分参加)に算定
- おやつのみの提供を「食事」として算定
- 記録に「食事提供」とだけ記載で内容不明
事業所運営のコツ
- 対象世帯の児童をリスト化し、算定漏れ防止
- アレルギー情報を全員分把握(年1回更新)
- 献立は栄養士監修(委託・相談形式でも可)
- 食中毒予防の研修を年1回以上実施